被害体験記

SNS投資詐欺の始まり|私はウォール街の牛に夢を見ていました

第一章|私は、この牛に夢を見ていました

SNS投資詐欺で1,663万円を失う前。
私は、まだ恐怖を知りませんでした。

この時の私は、ただ期待していました。

「投資を学べば、人生を変えられるかもしれない」

そう思っていたのです。

投資の先生を検索した女性がウォール街の牛を知り、強気相場の象徴に期待してスマホの待ち受けにする体験漫画
当時の私は、投資の先生について検索する中でウォール街の牛を知りました。強気相場の象徴だと知り、ほんの数日間だけスマホの待ち受けにもしていました。

先生の名前を、自分で検索しました

投資グループの中で、ある人物は「先生」と呼ばれていました。

私はその名前を見た時、LINEの情報だけを信じたわけではありません。

自分で名前を検索しました。

本当に存在する人なのか。
投資に詳しい人なのか。
信用してもよい相手なのか。

少しでも確認したかったのです。

そして検索した先で、投資家らしいプロフィールを見つけました。

投資グループで先生として認識していた人物のプロフィール画面。当時の私は検索結果に表示された情報を見て信頼できる人物だと感じていた
当時の私は、このプロフィールを見て「本格的な投資家なのかもしれない」と感じていました。今振り返ると、検索結果が出てきたこと自体を安心材料にしていたのだと思います。

立派な経歴が、安心材料になってしまった

プロフィールには、投資家らしい肩書きや経歴が並んでいました。

海外の金融機関。
有名大学のように見える情報。
専門家らしい説明。
金融の世界を思わせる写真。

初心者だった私には、それがとても立派に見えました。

大学名や投資経験などが記載されたプロフィール経歴画面。当時の私はこの経歴を見て投資の専門家だと信じてしまった
経歴や肩書きが並ぶ画面を見て、私は安心してしまいました。内容の真偽を十分に確認したのではなく、「信頼できそうに見える雰囲気」を信じていたのだと思います。

今なら分かります。

私は、事実を確認していたのではありません。

「本物らしく見える情報」を見て、安心していただけだったのかもしれません。

ウォール街の牛に、私は希望を見ていました

その中で、特に私の心を動かしたものがありました。

笹田先生のアイコンに使われていた、

ニューヨークの金融街で有名な、牛の像です。

私はその牛ついて調べました。

強気相場の象徴。
上昇する市場のイメージ。
世界の金融の中心。

「すごいな」

素直にそう思いました。

そして私は、ほんの数日間だけ、その牛をスマホの待ち受けにしていました。

今思うと、恥ずかしい気持ちもあります。

でも、あの時の私は本気でした。

これから投資を学べば、人生を変えられるかもしれない。

そう信じていました。

詐欺は、信用を作ってくる

この時点で、まだ出金できない恐怖も知りません。

保証金。
税金。
違約金。
口座凍結。

そんな言葉に追い詰められる未来も、想像していませんでした。

でも今振り返ると、詐欺の本番はこの時から始まっていたのだと思います。

いきなりお金を奪うのではなく、 先に「信用できそう」という気持ちを作る。

その後に、暗号資産、利益、FX、SNS投資、半減期、取引の聖杯といった言葉が出てくる。

私はその流れの中で、少しずつ警戒心を失っていきました。

今なら分かる、最初の危険サイン

当時の私は気づけませんでした。

でも今振り返ると、最初の段階にも危険サインはありました。

  • 検索結果が出てきただけで安心してしまった
  • 肩書きや経歴を、客観的に確認した気になっていた
  • 海外の金融街らしい雰囲気を信用材料にしてしまった
  • 「先生」という呼び方に、無意識に権威を感じていた
  • LINEグループの空気に流され、疑う気持ちが弱くなっていた

ひとつひとつは、小さな安心材料に見えます。

でも、その小さな安心が積み重なると、 人は大きな判断をしてしまいます。

私の場合、その先に待っていたのは、 1,663万円の被害でした。


先生を信じる前に、3分だけ確認してほしいこと

私は当時、先生の名前を検索しました。
でも、本当に確認するべきだったのは、プロフィールではありませんでした。

確認するべきだったのは、金融庁の登録情報でした。

投資グループの先生を信じる前に、名前検索だけでなく金融庁の登録業者検索で確認する大切さを伝える注意喚起漫画
名前を検索して情報が出てきても、それだけで信用してはいけません。投資助言や金融商品の勧誘を受けた時は、金融庁の登録情報を確認することが大切です。

確認する場所は、金融庁の検索ページです

投資の先生、投資グループ、取引所、投資助言会社などを信じる前に、まず確認してほしい場所があります。

金融庁の「金融事業者一括検索」です。

金融庁は、免許・許可・登録等を受けている金融事業者を検索できる機能を公開しています。無登録業者が関わる詐欺的な投資勧誘から身を守るため、取引相手が登録を受けている事業者か確認する時に使えます。
金融庁「金融事業者一括検索」

調べる時のポイント

  • 会社名・サービス名・取引所名で検索する
  • 登録番号が書かれている場合は、その番号でも検索する
  • 表示された住所・会社名・登録種別が、相手の説明と一致しているか確認する
  • 投資助言をしているなら「投資助言・代理業」などの登録があるか確認する
  • 似た名前の別会社ではないか確認する

特に注意したいのは、「検索結果があること」と「正規登録されていること」は別だという点です。

立派なプロフィール。
海外の金融街の写真。
有名大学のように見える経歴。
SNSやLINEグループでの評判。

それらは、信用できそうに見える材料にはなります。

でも、それだけでは安全確認にはなりません。

無登録業者・警告業者も確認する

金融庁には、無登録で金融商品取引業を行っているとして警告書の発出を行った業者の一覧もあります。
金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」

ただし、ここに名前が載っていないからといって、安全とは限りません。

財務局も、掲載されている無登録業者は警告時点で確認できた者に限られ、掲載されていない者でも無登録営業に該当する行為をしている場合があると注意しています。

私が当時、知っておきたかったこと

私は名前を検索しました。

プロフィールも見ました。

経歴も見ました。

それで、確認したつもりになっていました。

でも、本当に確認するべきだったのは、

その人や業者が、正規に登録された存在なのかでした

第三者が確認できる情報なのか。

出金方法や契約内容、リスク説明が明確なのか。

そこを確認する前に、信用してはいけなかったのです。

もし今、投資の先生、SNS投資グループ、暗号資産の取引所、FXの助言、利益を約束する話を信じようとしているなら。

入金する前に、3分だけ立ち止まってください。

検索結果ではなく、登録情報を確認してください。
その3分が、未来の自分を守ってくれるかもしれません。

私は止まれませんでした。
だから、あなたには止まってほしいです。

English Summary

Before I lost 16.63 million yen to an investment scam, I believed I had found a real mentor.

I searched his name, saw financial-looking profiles, and even admired the famous Wall Street Bull. I was so hopeful that I made the bull my phone wallpaper.

Looking back, I was not verifying the facts. I was trusting the image of credibility.


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