【第2期】詐欺の構造と被害者支援

SNS型投資詐欺で8億7000万円被害|同じ被害者だから分かる心理と恐怖

愛知県で、80代男性が約8億7000万円を騙し取られたというニュースを見て、私は言葉を失いました。


SNS型投資詐欺で高額な税金を要求され追い詰められる被害構造を解説した漫画

SNSを使った投資詐欺

どれだけ怖かっただろう。
どれだけ苦しかっただろう。
どれだけ追い詰められていたのだろう。

被害者の立場に立つと苦しくてならない…

なぜココまでの高額詐欺に誘導されたのか?
おそらく…


暗号資産の“税金”を利用した詐欺

日本の現在の暗号資産課税は、
原則として「雑所得・総合課税」です。

  • 所得税:45%
  • 住民税:10%
  • 復興特別所得税:約0.945%

合計で約55%前後になるケースがあります。


8億7000万円の被害額から計算すると

計算イメージ

    • 元金5,000万円
    • リバレッジ100倍
    • 詐欺アプリ内利益表示:約15億円
    • 税金:7億9,750円
    • 保証金・AML解除費・スコア回復・審査費などで約7,000万

*私の被害時はリバレッジ100倍でしたので100倍で計算しました


詐欺師側は、
「あなたは約15億円以上を手に入れられる」

「だから先に約8億円の税金を払ってください」
そうやって被害者を追い込んでいた可能性があります。


「税金を払わないと出金できません」

詐欺師は、

  • 利益から税金は充当できません別途納税が必要です
  • 税金を払わないと出金できません
  • 税金を払わないとシステムが自動的に取引口座を凍結します
  • 規定違反です期限までに払わないと資産を失います

そんな言葉で被害者を追い込み


さらに、

  • 払えないなら家を売れ
  • 払えないなら親族からお金を借りれ
  • 払えないならローンを組め
  • ローンが組めないなら支払い能力のある家族名義で借りろ

そう要求されたかもしれません。

なぜなら、
私自身が実際にそう追い込まれたからです。


私の時は、
「納税金が足りない」
そう言われ、運用口座を凍結されました。

そして、
「口座の凍結を解除するには税金の追加送金が必要」
そう説明されました。

その時の私は、
「お金を失っている」という感覚ではなく

「運用資金の口座凍結を解除する」ために

私は借金をしてまで、
税金として詐欺師へ送金してしまったのです。


金塊を渡してしまった経緯

今回の被害者の方も、
きっと「税金を払えない」と言ったのだと思います。

すると詐欺師側は、

「お金がないなら、代わりになる物でもいい」

そう言って、
金塊を要求した可能性があります。


被害者の方が現金を直接手渡しした経緯

それは、
銀行側の「不正送金検知システム」が作動し、
通常の送金が難しくなっていた可能性です。

実際、私の時も、
頻繁な送金や高額送金によって、
銀行システムのアラートが作動しATMが使えなくなりました。


現金の手渡し

最近の銀行は、

・高額送金
・短期間の連続送金
・初めての送金先
・暗号資産関連の送金

などを監視しています。

そのため詐欺グループ側が、
銀行の監視を避けるために、

「直接現金を渡してください」

そう誘導した可能性もあると思うのです。

もしそうだとしたら、
被害者の方は銀行からも止められる事で犯罪者と対面するリスクが発生して
さらに追い詰められていた事になります。

どれほど苦しかっただろう。

どれほど恐怖を感じていたのだろう。

そう考えると、
胸が締め付けられます。


被害額が大きい詐欺ほど危険性も高い

私の被害額は1,663万円
今回の被害額と比較にならないぐらい小額です

後に弁護士から、
「その規模なら、詐欺グループは直接対面するリスクを避けることが多い」
そう言われました。

ですが、
8億円規模になると話は変わります。

ニュースでは、

  • 現金の受け渡し
  • 金塊の受け渡し
  • 直接対面

そういった情報も出ていました。

たとえ日本人の“受け子”だったとしても、
背後には海外拠点の犯罪組織が存在していた可能性があります。

私は、この被害に遭われた方は
命の危険すらあったのではないかと思っています。


SNS型投資詐欺は「詐欺」に見えない

SNS型投資詐欺は、
最初から「詐欺」には見えません。

  • 毎日LINEが来る
  • 投資コミュニティの会話が流れる
  • 利益報告が並ぶ
  • アシスタントから丁寧な連絡が来る

気づけば、
そのコミュニティが日常になっていきます。

朝も、
夜も、
通知が来る。

そして、
毎日の取引。

口座残高や取引可能額の数字が、
本当に増えているように見えていく。

いつの間にか、
その世界が「現実」になっていくのです。

今思えば私の時も
他に気を向ける余裕がなくなっていました。

頭の中が、
その投資コミュニティで埋め尽くされていたのです。


被害者が警察へ行くまでに抱える苦しみ

今回のニュースで、
私が本当に胸が苦しくなったのは、
被害者の方が最後に警察へ相談していた事でした。

8億7000万円

これほどのお金を使うまで、
その人は、
その投資を信じていたはずです。

それでも最後に警察へ行った。

私はそこに、
被害者の方の限界寸前の苦しさと強さを感じました。

なぜなら、
警察へ行くという事は、

「これは詐欺かもしれない」

そう、
自分自身で認める事だからです。


警察へ行けば終わりではない現実

警察へ相談に行く事が普通だと思われるかもしれません。

ですが、
現実はそんなに簡単ではありません。

警察は刑事事件として捜査はします。

しかし、
「返金交渉」
までは基本的に行ってくれないのです

つまり、
8億7000万円を取り戻すためには、
別途、弁護士へ依頼する必要があります。

私の被害額1,663万円の場合
弁護士費用は約100万円でした。

被害額が大きくなれば、
弁護士費用もさらに高額になります。

8億7000万円規模なら、
どれほどの費用になるのか…。


詐欺は「人生そのもの」を壊していく

私は、
詐欺だと気づいてからの方が苦しかった。

人生は急激に転がり落ちました。

  • 生活は崩れる
  • 未来が消える
  • 生命維持すら苦しくなる
  • 心が壊れていく

詐欺は、
お金だけを奪う犯罪ではありません。

人の人生そのものを、
長い時間をかけて壊していく犯罪です。


警察に相談に行くと
“注意喚起に協力してくれますか?”と
被害内容をニュースとして報道してよいか確認される事があります

私の場合は家族に詐欺に遭った事を内緒にしていたので
「報道しないでください」とお願いしました

ですがこの被害者さんの件は報道されました
わたしが思うに“皆も注意しろよ!”
そんな声が聞こえてきたように思えたので援軍として記事にしました


皆様これだけは覚えておいてください。

暗号資産の納税は、
基本的に年1回の「確定申告」で行います。

暗号資産の納税""

利益が確定した時点で課税対象にはなりますが、

その場で
「税金を払ってください」
と送金を要求される事は通常ありません。

税務署や国が、
個人LINEや海外取引所を通じて
“先に税金を送金してください”
と指示する事もありません。

この知識さえあれば
被害者さんが8億円を失うことも
私の1,663万円を失うことはなかった

そう思うと悔しくてならないです。

だからこそ、この記事を読んでいるアナタは注意してくださいね


※本記事は、報道内容と筆者自身の詐欺被害体験をもとに構成しています。

記事内の心理描写や詐欺師とのやり取りの一部は、
筆者自身の経験から推測した内容を含みます。

8億7000万円被害者の方から直接伺った内容ではありません。


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