私が参加していたSNS投資グループで、暗号資産取引所を名乗る担当者から「免税措置」の案内がありました。当時の私は、その制度が本当に存在すると信じていました。
すでに入金した資金を運用し、利益を積み重ねて3,000万円に到達すれば、免税措置を受けられる。
そう信じていた私が、なぜこの話を疑わなかったのか。
今回は実際のLINE記録を使い、免税措置の案内と、その前に行われていた投資勉強会を振り返ります。
※この記事はSNS投資詐欺の被害体験記です。LINEで実際に説明された内容、当時の私の認識、現在確認できる事実を区別して掲載しています。
この記事を今、読んでほしい方へ
もし、あなたが次のような説明を受けているなら、追加送金する前にこの記事を読んでください。
- 「あと〇万円入金すれば、税金が免除される」と言われている方
- LINEの投資勉強会で、バフェット氏の理論や複利の説明を聞き、取引先を信用している方
- 担当者やアシスタントから「人数限定の免税枠」を案内されている方
ひとつでも当てはまるなら、今は新たな送金をしないでください。
私は実際に、このような説明を信じていました。
この記事では、当時のLINE記録と、今だから分かる危険信号を紹介します。
「免税措置」という言葉を、私は信じていた
最初に紹介するのは、2024年4月7日にINVDOMの担当者を名乗る藤田卓也から届いたLINEです。
取引所が利用者に代わって税金を納めるという、私にとって非常に魅力的な案内でした。

実際に届いたメッセージが、こちらです。

取引所が税金を納めるという説明
藤田のメッセージでは、利用者の取引で発生した収益を年間で集計し、損益を確認すると説明されていました。
そして、取引所が定める入金条件に達した利用者については、取引所がその年の利益所得税を代わりに納付するという内容でした。
さらに、免税措置の定員には限りがあるため、興味のある人は早く個人LINEへ連絡するよう案内されていました。
年間の取引損益を計算すること自体は、実際の確定申告でも必要になる場合があります。
しかし、取引所が独自に設定した入金条件を満たせば、日本の所得税が免除されるという一般的な制度はありません。
当時の私は、その違いを理解していませんでした。

私が思い描いていた3,000万円
私はこの時点で、自分が投資に使えると考えていたお金を、すでに入金していました。
ほかのメンバーに追いつくために、さらに大きなお金を追加入金しようとしていたわけではありません。
私が考えていたのは、今ある資金を使って取引を続け、利益を増やすことでした。
入金済みの元本と運用利益を合わせて3,000万円になれば、免税措置を受けられる。
私はそう信じていたのです。
なお、このLINE画像そのものには「3,000万円」という金額は書かれていません。金額については、その後のやり取りで私が認識した条件です。
しかし、この「3,000万円」という条件には、私がまだ理解していなかった重大な問題がありました。
後に相手から説明された条件は、私が信じていたものとは違っていたのです。
その違いが明らかになるまでには、まだいくつもの出来事がありました。
今回は結末を急がず、私がなぜ免税措置を信じたのか、その過程を当時のLINE記録から振り返ります。
免税措置の前に行われていた投資勉強会
ここからは、時間を少し戻します。
LINEグループでは、笹田先生と呼ばれる人物による、投資のポジションと資金配分についての勉強会が行われていました。

先生は、参加者が取引戦略や資金配分について学び始めていることを喜び、資金管理について説明すると話していました。
続いて参加者から、投資資金が多いほど有利になるという趣旨の発言がありました。
資金をポーカーチップに例え、チップが多いほど投資を楽に進められるという説明です。
確かに、資金に余裕があれば投資の選択肢が広がることはあります。
しかし、資金が多いことと、安全な取引ができることは同じではありません。
バフェット氏のスノーボール効果が登場
勉強会では、世界的投資家ウォーレン・バフェット氏の名前とともに「スノーボール効果」が紹介されました。
スノーボール効果とは、小さな雪玉が転がりながら大きくなるように、利益を再投資することで資産の成長につなげる考え方です。

スノーボール効果は、架空の投資理論ではありません。
ただし、株式や暗号資産で利益が必ず増えるという意味ではありません。

100万円を複利で運用した場合
例えば、100万円を毎年5%で運用し、その利益をすべて再投資できたと仮定します。
- 開始時:100万円
- 5年後:約128万円
- 10年後:約163万円
- 20年後:約265万円
これは毎年5%の収益が続くと仮定した計算例であり、税金や手数料は考慮していません。
現実の株式市場や暗号資産市場では、価格が下落することもあります。
利益を再投資するほど、次の取引で失う金額が大きくなる可能性もあります。
複利の仕組みが正しいことは、取引所が信用できることの証明にはなりません。
「資金が多いほどリスクに強い」という説明
勉強会では、資金が多いほど市場の急激な変動に耐えられるという説明が続きました。

例えば、同じ10%の損失でも、100万円の資金なら10万円、1,000万円なら100万円の損失です。
取引数量を抑え、余裕資金を残していればリスク管理に役立つことはあります。
しかし、大きな資金をすべて一つの取引所へ集中させれば、取引所自体に問題が起きた場合の被害も大きくなります。
資金の多さだけでリスク耐性を判断することはできません。
10万ドルと1万ドルの利益比較
続いて、取引資金とロット数を使った具体的な説明が登場しました。
10万ドルの資金で5ロットを取引した場合と、1万ドルの資金で0.5ロットを取引した場合を比較するものです。

そもそも「ロット」とは?
ロット(lot)とは、FXや暗号資産の取引で使われる、取引数量を表す単位です。
ただし、1ロットがどれだけの数量を意味するかは、取引する商品やサービスによって異なります。
例えば、先生の勉強会では、ビットコインを5ロット取引した場合と、0.5ロット取引した場合の利益が比較されていました。
しかし、「5ロットで2,500ドルの利益」と説明されても、それだけでは正しい計算なのか判断できません。
確認すべきなのは、1ロットの契約数量、価格の変動幅、レバレッジ、必要な証拠金などです。
レバレッジを使う取引では、少ない証拠金で大きな金額を取引できる一方、損失が急速に拡大する可能性があります。
また、偽の投資サイトでは、実際に市場で取引が行われているか確認できないまま、画面上に利益が表示されることもあります。
当時の私は、こうした数字を自分で検証する知識を持っていませんでした。
専門用語が並んでいることと、説明が正しいことは別です。
取引回数が少ないほど成功しやすい?
さらに、資金が少なければ何度も取引する必要があり、取引回数が増えるほど成功確率が下がるという説明が続きました。

取引を繰り返すほど手数料や判断ミスの影響が大きくなることはあります。
しかし、取引回数が増えれば必ず成功確率が下がるという一般法則があるわけではありません。
実際の結果は、取引手法、価格変動、コスト、損切りなどによって変わります。
大きな資金があれば、もっと利益を得られるという流れ
勉強会の終盤でも、資金量が多いほど取引の選択肢が広がり、収益を拡大できるという説明が続きました。

同じ収益率なら、投資元本が大きいほど利益額も大きくなります。
ただし、利益額が大きくなることと、投資の成功率が高まることは別です。
私は当時、こうした説明を投資の勉強として受け止めていました。
投資について知らなかったことを学べていると感じていたのです。
「株式と信託の資金をすべて移す」という参加者の発言
勉強会が終わりに近づいたころ、ある参加者が気になる発言をしました。
翌日から、株式市場と信託の資金をすべて暗号資産口座へ移すという内容です。

この参加者が本当に資金を移したかどうかは確認できません。
また、勧誘を目的として発言していたと断定することもできません。
ただ、資金が多いほど有利だという説明を聞き続けた後に、ほかの参加者が全資産を移すと話していたことは、私にとって印象的な流れでした。
ドルを保有すれば資産を守れる?
このLINEでは、円安が進めばドル建て資産の円換算額が増えるという説明もありました。
例えば、10万ドルは1ドル150円なら1,500万円、160円なら1,600万円です。
確かに円換算では100万円増えます。
しかし、円高になれば逆に円換算額は減ります。
さらに、ドル建ての暗号資産価格そのものが下落すれば、為替差益を上回る損失が生じる可能性もあります。
円をドルに替えることだけで、資産が安全になるわけではありません。
先生の説明と免税措置が、私の中でつながっていた
ここで、冒頭の免税措置の話に戻ります。
先生から資金配分を学び、バフェット氏のスノーボール効果を知り、参加者が大きな資金を移すという話を聞く。
そして、取引所側から免税措置が案内される。
私は、これらを自然な投資の流れとして受け止めていました。
すでに入金した資金を運用し、利益を増やして3,000万円を目指す。
その先には、免税措置という特別な制度が待っている。
当時の私は、そう信じていたのです。
投資の専門的な説明と、入金を促すような発言と、特別な税制の案内が重なることで、初心者が信用してしまう可能性があることは、私自身の体験から伝えたいと思います。
本当の確定申告と、取引所が説明した免税措置の違い
日本では、暗号資産の売却や交換などによって生じた所得は、原則として雑所得に区分されます。ただし、取引の実態によって異なる場合があります。
確定申告が必要な場合は、年間の取引履歴を確認し、取得価額や必要経費などを踏まえて所得を計算します。
そして、国税庁の案内に従って申告します。
暗号資産取引所へ3,000万円を入金すれば、所得税が免除されるという一般的な制度はありません。

確定申告について確認したいこと
暗号資産取引の所得計算には、取引履歴や取得価額などの確認が必要です。
また、給与所得者の所得税の申告不要制度には条件や例外があり、所得税の確定申告が不要でも住民税の申告が必要になる場合があります。
偽の取引画面に表示されていた利益が、そのまま実際の課税所得になるとは限りません。
取引の実態や損益が分からない場合は、記録を保存して税務署や税理士に相談してください。
税務上の判断は個別の事情によって異なります。対象年分の最新の国税庁資料を確認することが重要です。
免税措置・確定申告でだまされないためのチェックリスト
次の項目は実際にタップしてチェックできます。確認できないことがある場合は、追加送金を急がないでください。
※チェックを付けるだけで安全性が保証されるわけではありません。チェック状態はページの再読み込み後には保持されません。
不安を感じたら、今すぐできる3つの行動
チェックリストで確認できない項目があったり、税金や免税措置を理由に追加送金を求められたりした場合は、次の順番で行動してください。
- 追加送金を止める「税金を払えば出金できる」「あと少しで免税枠に入れる」と言われても、その場で送金しないでください。カードローンなどで新たに借り入れることも避けてください。
- LINEや取引記録を保存するLINEグループや個人チャットをすぐに削除せず、トーク履歴のバックアップやスクリーンショットを保存してください。振込明細、取引画面、相手の口座情報、サイトのURLも重要な記録です。証拠を保存するために、相手とのやり取りを続ける必要はありません。
- 公的な相談窓口へ連絡する警察相談専用電話「#9110」、または消費者ホットライン「188」に相談してください。銀行振込をした場合は、振込先の銀行や送金した金融機関にも速やかに相談してください。
詐欺だと確信できなくても、相談して構いません。
相手の説明が正しいか分からない段階で立ち止まることが、被害の拡大を防ぐ第一歩になります。
私が信じたのは、ひとつの言葉だけではなかった
今、当時のLINEを読み返すと、勉強会には実際に存在する投資の考え方が含まれていました。
スノーボール効果も、資金配分も、利益を再投資するという考え方も、それ自体が架空のものではありません。
しかし、投資の知識が正しいことと、その知識を教える相手が信用できることは別です。
私は、その違いを見抜くことができませんでした。
そして、免税措置を信じ、運用利益を増やして3,000万円を目指そうとしていました。
その後、この条件について、当初の私の理解とは異なる説明を受けることになります。
そこに至るまでの出来事は、これから順番にお伝えしていきます。
もし今、あなたが「免税になる」「税金を払えば出金できる」「入金すれば特別な枠に入れる」と言われているなら、どうか送金する前に公的機関へ確認してください。
私は止まれませんでした。だから、あなたには止まってほしい。
関連記事|投資詐欺の手口をさらに知る
今回の記事では、投資の勉強会から「3,000万円の免税措置」を信じるまでの流れを振り返りました。
実際のLINE記録や取引指示を詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
- 「利益35%」へ導かれたLINEグループの実録
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追加送金を止める、証拠を保存する、相談する。最初の10分でできる行動をまとめています。
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English Summary
In April 2024, I encountered a supposed tax exemption in a cryptocurrency investment LINE group.
The platform claimed that qualifying customers could have their taxes paid on their behalf.
I believed my deposited funds and trading profits could grow toward a 30 million yen target.
Before this announcement, our group had received lessons about capital allocation and investment growth.
Warren Buffett’s snowball effect was used to explain the benefits of larger investment capital.
Other participants discussed moving their assets into cryptocurrency trading.
These investment concepts did not prove that the platform was trustworthy.
Japan has no general income-tax exemption simply for depositing 30 million yen into a cryptocurrency exchange.
If someone demands additional money for taxes or withdrawals, stop and verify the claim independently.
I could not stop. That is why I want you to stop.
💡 当ブログの運営方針とご注意
この記事は、私自身の実際の詐欺被害体験に基づく記録です。これ以上被害者を増やしたくないという思いから、個人で発信しています。
当ブログは、返金業者、調査会社、司法書士事務所、弁護士事務所などとは一切提携していません。特定の窓口への誘導、勧誘、紹介も行っていません。
⚠️ 「二次被害」にご注意ください
詐欺被害者を狙い、「返金できます」「弁護士を紹介します」などとLINEや問い合わせ窓口へ誘導し、相談料や着手金などを請求する悪質なサイトがあります。
ネット上の広告や、運営者の分からない窓口だけで契約を決めないでください。
法的な解決や返金相談を希望する場合は、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」、お住まいの地域の弁護士会など、公的・公正な窓口へ直接ご相談ください。
この記事を最後まで読んでくださったあなたへ。
張り詰めた気持ちを少しだけ緩めるために、サイト内に「心を整える場所」を作っています。
ここで、ほんの少しだけ心を休めていってください。
































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