この日も、私が参加していた投資のLINEグループでは、いつもと変わらない一日が始まりました。
朝の挨拶、市場分析、経済ニュース、参加者たちの意見交換。そして夜の暗号資産取引と利益報告。
当時の私にとって、これが毎日のように繰り返されていたLINEグループの日常でした。
しかし、その裏側で、私は少しずつ詐欺被害を拡大させていました。
今回は、2024年4月8日のグループLINEを、朝から夜まで24枚の記録でたどります。
一部分だけを切り取るのではなく、当時どのような会話が流れ、どのような雰囲気が作られていたのか。その全体像を見ていただきたいと思います。
投資詐欺LINEグループの一日は、どのように流れていたのか
朝は株式市場の解説、午後は暗号資産の分析、夜は一斉取引と利益報告。
時系列で見ると、何気ない会話と資金を動かす行為が、一日の中でつながっていたことが分かります。
今回は画像を多めに掲載しますが、あえて会話を細かく省略せずに残します。実際のLINEグループに参加していたような感覚で、ご覧ください。
午前9時17分|朝の挨拶と日本株の話題
まずは挨拶から。
日経平均、TOPIX、グロース250の数値が共有され、参加者たちは相場について意見を交わしていました。


午前10時52分〜正午|先生の分析と参加者の反応
日本株の業種別の動きや個別銘柄に触れた後、話題はビットコインへ移っていきました。
先生の説明に対し、感謝や期待を示す投稿も並びます。


正午過ぎ|600万円の追加報告と免税枠
午後12時15分、ある参加者が600万円を追加したと投稿しました。
さらに、取引所の担当者に相談して免税枠を申請しているという説明が続きます。
当時の私は、グループ内で案内されていた免税措置が本当に存在すると信じていました。運用で増えた利益も含め、一定の金額に達すれば条件を満たせると思っていたのです。
しかし、投資グループ内の説明だけで、税制上の特典が存在すると判断してはいけません。
制度の名称、根拠法令、対象条件を公的機関で確認する必要があります。


午後1時43分〜午後3時15分|生活に身近な経済ニュース
午後は実質賃金や物価上昇のニュースが共有されました。生活費や収入への不安を語る参加者もいます。
こうした話題は、投資に詳しくない人にとっても身近です。
私も、生活を少しでも良くしたいという思いから投資を始めました。




午後3時25分〜午後4時07分|暗号資産の取引アドバイス
続いてBTCUSD、ETHUSD、ADAUSDの分析が始まりました。
チャート、移動平均線、ボリンジャーバンド、サポート、レジスタンスなど、専門的な説明が次々と投稿されます。
当時は、このような詳しい分析が毎日届くことに、投資を学んでいるという実感がありました。
ただし、専門用語を使った分析があるからといって、取引所や投資の安全性が証明されるわけではありません。




午後4時15分〜夜|資金への期待が高まっていく
午後4時を過ぎると、先生への信頼を表す投稿に続き、資金が大きいほど有利だという意見が現れます。
そこへ取引所の担当者を名乗る人物も同調していました。
その後は送金画面らしき投稿や、夜の取引を楽しみにする声が続きます。


午後7時56分〜午後9時02分|一斉に始まる夜の取引
午後7時56分、先生はその日の取引通貨ペアをADAUSDと案内しました。
参加者たちは指示を待ち、取引の準備を進めます。

午後8時30分になると、藤田卓也のアカウントから取引開始を知らせる通知が繰り返されました。
その後、取引終了の指示も投稿されます。


当時は気づかなかった違和感|取引所の担当者が売買を指示していた
私が今になって最も気になったのは、取引を指示する人物の役割です。
東野康之は市場分析や取引指導をする先生として登場し、藤田卓也はINVDOM取引所のカスタマーマネージャーを名乗っていました。
ところが、取引開始や終了を知らせる通知には、藤田卓也のアカウントが使われています。
なぜ取引所の担当者が、売買のタイミングを指示していたのでしょうか。
今は、アカウントを使い間違えたのではないかという疑問も浮かびます。
ただし、同じ人物が複数のアカウントを操作していたと、この記録だけで断定することはできません。
確かなのは、当時の私が、先生と取引所担当者の関係や、それぞれの権限を確認しないまま指示に従っていたということです。
午後9時以降|次々と並ぶ高額な利益報告
取引終了後は、1,735.50ドル、3,743ドル、8,800ドルなど、大きな利益を得たとする報告が続きました。
画面には取引履歴らしきものも添えられています。
しかし、利益が表示されていることと、実際にそのお金を出金できることは別問題です。



午後9時58分|知らない取引所だから心配という声
一日の終わりに、私が特に気になった会話がありました。
ある参加者が、ほかの人の利益をうらやましがりながら、INVDOMは知らない取引所なので心配だと話しています。
これに対し、別の参加者が、口座開設は簡単で、出金もできたと答えました。

午後10時14分|安全性の説明から入金キャンペーンへ
続いて藤田卓也は、INVDOMがオーストラリアの金融協会に監視されていると説明し、資金の安全性を強調しました。
さらに、新規口座開設で300米ドル、10万円以上の入金で500米ドルの取引体験金を贈呈するというキャンペーンまで案内しています。

不安を口にした人がいると、利用者を名乗る人物が安心材料を示し、最後に取引所の担当者が安全性と特典を説明する。
この流れが意図的に演出されたものだったかは分かりません。
しかし、取引所の安全性を裏付ける根拠が、グループ内の発言だけで完結していたことに、今は違和感を覚えています。
会社の実在、金融サービスを提供する権限、利用しているサイトが正規のものかどうかは、それぞれ別に確認しなければなりません。
その同じ日、私も個人LINEで取引をしていた
ここまでの24枚は、主にグループLINEの記録です。しかし、私はただ会話を眺めていたわけではありません。
同じ日の個人LINEでは、昼にADAUSDの20ロット、夜に18ロットの取引を指示されました。
注文数量を設定した画面を送信し、開始の指示を待つ。終了の通知が届いたら決済する。その繰り返しでした。
取引アプリ上には、昼に3,200ドル、夜に3,510ドル、合計6,710ドルの利益が表示されました。
1ドル150円で換算すると、約100万6,500円です。
ただし、これは実際に引き出せた利益ではありません。あくまで、当時利用していたアプリの表示です。
さらに注文画面を振り返ると、利確と損切りがどちらも0になっていました。
私は、自分でリスクを管理して取引していたのではなく、指定されたロット数と売買のタイミングに従って操作していたのです。
表では参加者たちの何気ない会話が続き、裏では私自身も次々に取引をしていました。
今回の記事ではグループLINEの一日の流れを優先したため、個人LINEの全記録は掲載していません。こちらも当時の資料として保管しています。
危険回避チェックリスト|あなたのLINEグループにも同じ兆候はありませんか
ここからは、今回の実録をもとに作成した確認項目です。心当たりがあるものにチェックを入れてください。
チェック数だけで詐欺かどうかを判定するものではありません。特に、送金や出金、安全性に関する問題は、1項目だけでも慎重な対応が必要です。
LINE投資グループ危険信号チェック
当てはまる項目を選択すると、確認すべき点が表示されます。
先生・参加者・情報の確認
資金・利益・免税の確認
売買指示と取引リスクの確認
取引所・出金・安全性の確認
該当項目:0 / 22
※このチェックリストは自己点検用です。詐欺の確率や法的な判定を示すものではありません。
今、同じようなLINEグループにいる方へ
もしこの記事を読みながら、今の自分の状況と似ていると感じたら、どうか追加の送金をいったん止めてください。
すでに送金している場合は、LINEのやり取り、取引画面、銀行振込の記録、サイトのURLなどを保存してください。
振込先の銀行へ早めに相談することも重要です。送金した資金が残っている場合など、対応につながる可能性があります。
相談先には、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」などがあります。緊急の危険がある場合は110番です。
また、出金するために税金、保証金、認証料、解除費などの支払いを求められても、そのまま応じないでください。
利益が見えていても、まだ引き出せていないお金は、手元に戻ったお金ではありません。
詳しい初動対応は、次のページにまとめています。
詐欺かもしれないと思ったら最初に読むページ|最初の10分でやること・相談窓口・振込後の対処法
関連記事|LINEの外で確認してほしいこと
今回の一日だけでなく、別の日の会話や取引所の説明を並べると、気づける違和感があります。
以下も、私自身の記録をもとにした記事です。
最後に|私の被害が拡大する間も、LINEはいつもどおりだった
2024年4月8日。
一日の記録を並べると、朝の挨拶から夜の利益報告まで、本当にたくさんの会話が交わされていました。
私は当時、このグループを投資について学び、仲間とともに利益を増やしていく場所だと信じていました。
けれど、その間にも、私は詐欺被害を拡大させていました。
今なら違和感を覚える発言も、当時は次々に流れてくる会話の一つにすぎませんでした。
だからこそ、今回は、あえて24枚の記録を残しました。
投資詐欺は、毎日あからさまに怪しい会話ばかりが交わされるとは限りません。
普通に見える日常の中で、少しずつ信用し、少しずつ判断を相手に預けてしまうことがあります。
この記録が、今どこかで似たLINEグループに参加している方に届くことを願っています。
私は止まれませんでした。だから、あなたには止まってほしい。
この記事は、私自身の実際の詐欺被害体験に基づく記録です。これ以上被害者を増やしたくないという思いから、個人で発信しています。
当ブログは、返金業者、調査会社、司法書士事務所、弁護士事務所などとは一切提携していません。
特定の窓口への誘導、勧誘、紹介も行っていません。
⚠️「二次被害」にご注意ください
詐欺被害者を狙い、「返金できます」「弁護士を紹介します」などとLINEや問い合わせ窓口へ誘導し、相談料や着手金などを請求する悪質なサイトがあります。
ネット上の広告や、運営者の分からない窓口だけで契約を決めないでください。
法的な解決や返金相談を希望する場合は、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」、お住まいの地域の弁護士会などへ直接ご相談ください。
張り詰めた気持ちを少しだけ緩めるために、サイト内に「心を整える場所」を作っています。
ここで、ほんの少しだけ心を休めていってください。
English Summary
This article documents a full day inside a LINE investment-scam group on April 8, 2024, showing market commentary, trading instructions, claimed cryptocurrency profits and reassurance about an unfamiliar exchange.
The original chat records and safety checklist help readers recognize warning signs before sending more money.
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